2005年11月04日

枯葉剤の恐ろしさ

この夏、知人の恵子ママがベトナムに行って、枯葉剤の恐ろしさ実際に見てきました。恵子ママから、今年生まれた子供でも、まだ枯葉剤の影響で亡くなっていることを教えていただき驚きました。私は枯葉剤についてほとんど何も知らないなあと思い読んでみた本です。

440702965X胎児からのメッセージ―水俣・ヒロシマ・ベトナムから J・JEC環境シリーズ
原田 正純
実教出・ 1996-09

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68ページの薄い本ですが、語られていることは深く、大きく、大切なメッセージがたくさんありました。

なかでも水俣のお母さんが「この子は宝子たい」と重い障害を背負ったわが子を語る姿には、母親の深い愛とせつなさを感じました。宝子の理由は

「この子が私が食べた水銀を一人で吸い取って背負ってくれたとばい、
それで私もその弟も妹たちもみんな助かったとです。
この子はわが家の命の恩人ですたい。」


日本には臍帯を保存する習慣があるので、胎児の子宮環境の調査がしやすいということも知りました。インドネシアにも同様の習慣があるそうです。

新潟でも水俣病がでたときに、胎児性水俣病患者が1名だけだった理由を始めて知りました。妊娠可能な女性に対して、妊娠規制、禁止、出産制限の指導をしたのです。

「熊本大の研究の成果であるなどといわれますが、とんでもありません。子どもの命や、子どもを生む権利を奪っておいて、水俣の教訓が生かされたなどとはいえないのです。
水俣で学んだことは、早期に発見していのちを抹殺することではなく、「いのち」を大切にするから過ちを繰り返さないように努力することだし、いかなるいのちとも共存していくことであったはずです。」

「先天異常の原因のおもな部分が、仮に化学物質だとすれば、それは企業や行政が安全性を無視した結果です。障害児が生まれたことを不幸だとするのは、障害者が安心して安全に暮らせる社会的条件が欠如しているからであり、個性無視、差別容認に対する教育の不徹底にほかなりません。」


私は第一子を染色体異常で亡くし、第二子もその危険が高いと言われ、何度も説得されて、羊水検査を受けたことがあります。そのときに非常に悩んだことを出世前診断に書いています。幸いその子は無事に出産することができましたが、第三子は流産でした。周りから「もう1人産みなさいよ」としつこく言われるたびに、責められているような気がしてつらい思いをしてきました。医師が言うとおり、私の子宮環境はあまりよくないらしいのです。

「女性たちがただ”立派な子を産む”ための道具でないことを確立した上で、本当の意味での”子宮は環境”という説が成り立つのだと思います。そうして初めて、事実として「子宮は私たちの未来」である得るのです。」

著者が語る言葉の重さ、大切さ、思いの熱さがひしひしと伝わってくる本でした。
posted by jun at 06:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 本からA | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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